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野塾練試情報刊

シーカヤック・スキー・登山・キャンプなどを通じて、友達の輪を広げよう。

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観光系から実証系へ その8

年末に、備讃瀬戸から出航して四国の太平洋側まで到達してから、「そろそろ戻ります」と言う連絡が入りました。この年の年末年始は特別に冬型の気圧配置が連続して、しばしば強風波浪注意報が出されていました。志度湾まで戻って来て、そこから小豆島を経由して、岡山まで戻って来るときに、北または北西の強風に阻まれて、戻って来れないような天気にならなければ良いと思っていました。多分元日だったと思いますが、志度湾まで戻って来た彼から連絡が入りました。

彼から「志度湾までは難なく戻って来たのですが、ここから小豆島に向かって何時間漕いでも、全然前に進みません。漕いでいる時の横に見える景色が一向に変わらないのです。それで、自力で帰るのを諦めたので、迎えに来て下さい。」と、連絡が入りました。

こういうことになってしまうのではないかと予想していた通りになりましたが、瀬戸内海を甘く見た彼には、凄く良い経験と勉強になったのではないかと思います。仲間数人と車で迎えに志度湾まで行ったのですが、現地へ行って見ると、彼は上陸した浜のすぐ側のお家に泊めてもらい、かなり上等なお風呂にも入れさせてもらい、寿司をご馳走になったとか。一夜にして既に、そこの家族になってしまう彼の人なつこさは羨ましくも感じられました。我々が到着すると、家の中に迎え入れられ、蜜柑やらお菓子やら珈琲など一杯出されて、すぐに帰る訳にはいかないので、しばらく歓待して下さったお爺さんの戦時中のお話をたっぷり聞かせて頂き、帰路につきました。

それまでは、彼はシーカヤックでカナダまで行くんだと常々言っていましたが、瀬戸内海の強風波浪に打ち勝てなかったことで、諦めがついたのかも知れません。その話は、それからは出て来ませんでした。まぁ、彼を引き合いに出してここでワタシが言いたいことは、どこの風にせよ、シーカヤックで風に立ち向かうことが如何に愚かであるかということです。彼のような強靱な体力と運動能力をもってしても、強風波浪時には、シーカヤックは全く前進しないのです。前進しないだけならまだしも、風の吹き方は一様ではありません。突然反対方向からバッと吹いて来ることもあります。そんなときに、転覆沈脱してしまえば、セルフレスキューなどはほとんど無理です。多分サポートをするのも困難でしょう!艇と人間が離れてしまうと、絶望的です。

何度も同じことを繰り返しますが、強風波浪にシーカヤックで立ち向かうことはできないということを、知って頂きたく書いています。では後ろから吹いてきたら、楽勝かというとそれも基本的には間違いです。カヤックや海のことをあまり知らない、知ったかぶりの似非ジャーナリスト氏が、アンフェザリングパドリング(ブレード角度ゼロ度のパドルでのパドリング)を推奨するのに、後ろからの風が水に浸かっていない方のブレードを押してくれるから、パドリングが楽になる等と、クダラン雑誌に書いていたのを思い出しますが、まるで巫山戯た内容としか言いようがありません。後ろから吹いてくる強風が目的地に向かって直線的に吹くなら、多少「楽」な面もあることは事実ですが、そんな風は20年1度か2度巡り会えれば良い方です。また風が吹けば、ついでに海の表面も荒れて来ることを、このジャーナリスト氏は、完全に思考から抜け落としているわけで、もっともっと真摯な気持ちで自然と社会に接して頂きたいものです。

それから、もうひとつだけ書いておきますが、なぜ瀬戸内海の強風波浪が、舐められるのかと言う点について説明しておきましょう。普通にカヤックに乗っていてもすぐに分かることだと思うのですが、強風波浪注意報が出るときの波の高さの予報が、瀬戸内海では通常1.5mです。台風の直撃の時にやっと2mから3mになりますが、3mの予報などは、通常はまずあり得ません。一方では、日本海や太平洋では、強風波浪注意報が出されると5~6mは当たり前です。当たり前と言っても、いつもそうだと言う意味ではありません。日本海の真冬の強風波浪時の波高6m前後の時に、一度チニータ(ノーライトデザイン社製)で出撃したことがありましたが、その波のパワーの凄さは記憶に新しいです。
その浜に打ち寄せる波は気持ちが委縮してしまうほどの威力を持っていました。

それに比べると、なぁ~んだ瀬戸内海の波は強風波浪注意報が出てもせいぜい1.5m程度かと、考えてしまうのも無理はないかも知れません。日本海や太平洋での波高1.5m予報は、穏やかな海の状態を示しますが、実はこの辺に大きな誤解があるのかも知れません。瀬戸内海は、海の領域が狭いので、パワーはあっても大きな波は立たないのです。大きな波に発展するまでに、島や陸に到達してしまうのです。また猛烈な風が吹いているときでも、島が沢山あるので、その風裏側にいると、穏やかな海だと錯覚することもあります。その錯覚によって遭難してなくなった方は、ひとりやふたりではないと思います。瀬戸内海では、波高は1.5mであっても、日本海や太平洋で6m前後の高い大きな波を作るパワーを持った強い風が吹いていることを、仮に観光系の方であっても知っておくべきだと思います。この強風波浪に立ち向かうことは、観光系でも実証系でもなく、愚かな迷惑団体と言う他はありません。

続く
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category: シーカヤック

tag: 強風波浪 迷惑団体 観光系 実証系

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